太宰治に聞く (文春文庫)¥ 620 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
太宰治に聞く (文春文庫) | |
| この本のなかで、私の印象に残ったものは次の二点だ。 一点目は、こうだ。文学の創造とは、誰も見ていない事実から、高貴な宝玉を見つけ出す行為である。と言う太宰の志に、井上ひさし氏は、難破した水夫の話を通して触れた。難破した水夫が、必死で燈台の窓ぶちにしがみつく。やれ嬉しや、助けを求めて叫ぼうとする、窓のうちを見れば、今しも燈台守一家のつつましくも幸福な夕食の最中である、ああ、いけねえ、俺が今叫んだら、その凄惨な一声で、この一家の幸福はめちゃくちゃになる、と一瞬戸惑った、ほんの一瞬である、とたちまち大波が押し寄せて、この内気な水夫を沖遠く拉し去った、この美しい行為は、誰も見てはいなかった。月も星も。燈台守一家も。それでも、この話は、本当にあったのだ。そのような誰も見ていない事実にこそ、高貴な宝玉が光っている場合が多いのだ。それをこそ書きたい、というのが太宰の願いであり、その願いに触れた井上ひさし氏の願いでもあるはず。 二点目は、こうだ。氏は太宰が演じたかったのは、ユダではなく、キリストであった、と言っている。 ところで、一点目に紹介した水夫の話は、少し形は変えてはいるものの、「一つ... | ||
回想の太宰治 (講談社文芸文庫 つH 1) (講談社文芸文庫 つH 1)津島美知子 ¥ 1,470 通常24時間以内に発送 |
回想の太宰治 (講談社文芸... | |
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ピカレスク―太宰治伝 (文春文庫 い 17-13)猪瀬直樹 ¥ 780 通常24時間以内に発送 ★★★★ |
ピカレスク―太宰治伝 (文... | |
| かなりページ数の多い本なのですが、出てくる事実が一々面白く、 ページを繰る手が止まりませんでした。 太宰治の自殺未遂が、都合の割る状況をリセッするための 手段として、そんなにも意図的に行われているのであるとの見立ては、 本書を読む限り本当であったと思わざるを得ませんが、 何となく割り切れないものも感じました。 井伏鱒二の作品の舞台裏は、なかなか迫力がありました。 猪瀬氏の「我こそは記録文学者」との自負を強く感じました。 猪瀬氏の手によって、著名な作物に次々とバツが付く中、 『「サヨナラ」ダケガ人生ダ』だけが残ったのに、少々ほっとしました。 実は井伏氏の著作で興味があるのは「厄除け詩集」だけでしたので。 太宰治と井伏鱒二という文豪二人の闇歴史。 とってもスキャンダラスな内容です。 膨大な資料、証言を基に著者の想像、推量も 交え、小説仕立てになってます。 僕としては、お二人の名誉に関する事なので せめてドキュメント風に書いてほしかった。 あくまでミステリーなので都市伝説風に言うなら、 信じるか信じないかはあなた次第です(笑) 結構なページ数なのでお二人に興味がない人は かなり... | ||
文豪ナビ 太宰治 (新潮文庫)¥ 420 通常24時間以内に発送 ★★★★ |
文豪ナビ 太宰治 (新潮文... | |
| 文豪、太宰治の事を知りたい方に。とは言え、小説を読んだ方が何倍も良いと思いますが、ナビの役目は果たしていますよ。このキャッチコピー、表彰もんだとわたし思います。わたし、なぜこの本を読んだか。ある人に「ダザイなんて暗くてよめない!」て私、言ってしまった訳です。ある人はニコっとわらって私に小冊子を渡し、平成の女性はダザイが暗いんなんて思われていますよ」て知り合いのダザイの研究家の方に話のネタで言っときます、なんて言うんです。開けた、小冊子、愕然。ある人とダザイ研究家の対談がはいっていた。うそ、私失礼なこといっちゃったよー!!と文豪ナビ購入。うん、分かりやすい。どっかの学者みたいに薀蓄解説しない。ダザイは時に猛毒。でもすでに心に毒を持っている人間には治療につながる。毒をもって毒を制す。みたいなかんじ。ホメオパシーともいえるような。このひと暗いはずなのになに?1ページ目。すげ-カラフル、ポップな感じ。やられた。このコピーを作った人、編集の方々、努力とダザイへの愛を感じた。もともと太宰作品は愛読していたのですが、「ナイフを持つ前にダザイを読め」という言葉に衝動買いしちゃいました。太宰作品を拝読... | ||
大恋愛詩集 chie―高村光太郎 男よカッコ悪くあれ! (iz ART BOOKS)秋馬組★恵比寿soulful部 ¥ 1,260 通常24時間以内に発送 |
大恋愛詩集 chie―高村... | |
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太宰治はミステリアス吉田和明 ¥ 2,100 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
太宰治はミステリアス | |
| 太宰治の作品論でも、作家論でもなく、太宰治の小説を成立させている前提としての「文豪 太宰治というイメージ」の成立過程に迫った、大変刺激的な本です。 世間から挫折し、苦悩の末自殺を繰り返す文豪・「太宰治」が作られたイメージであることにまず驚き、そして「作家」「読者」「評論家」が共犯的にイメージを作り出していくさまに戸惑いをおぼえました。 文学とは何なのか、物語を読むということはどういうことなのかについて、改めて考えざるおえない一冊です。 | ||
太宰治 弱さを演じるということ (ちくま新書)安藤宏 ¥ 735 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
太宰治 弱さを演じるという... | |
| イエスは言った。反対しない者は味方である、と。私は言う。反対者も味方である、と。 安藤氏は、「新ハムレット」から、ハムレットの台詞の一節を引いておられた。愛は言葉だ、言葉のない愛情なんて、古今東西、この世に存在しませんでした、とお母さんに言ってあげるんだね、そんな台詞である。確かこの台詞に続いて、愛は言葉だ、とは聖書の中の言葉であることがハムレットによって言及されるはずだが、その部分はカットされている。安藤氏のこの本の本旨は、「神話」世界の太宰を解体することにあるのだから、この処置は当然といえば当然のように思われる。「聖書」から十字架が、十字架から、「負の十字架」が、太宰を評する際には、おなじみのキーワードが連想されてしまうのだ。だがしかし、安藤氏の言う、他人との距離をうまくつかめず、コミュニケーションの困難に悩む太宰の姿と、「聖書」に接近する太宰とは果たして抵触するものだろうか。むしろ、「愛の表現の困難」(「惜別」)に悩んだ太宰は、「聖書」の言葉を宝石のように受け取ったのではなかったか。「新ハムレット」よりの引用に戻れば、オフィリヤの愛の表現にしても、自分が本当に、熱狂的に信仰... | ||
高村光太郎 新潮日本文学アルバム〈8〉¥ 1,260 通常24時間以内に発送 |
高村光太郎 新潮日本文学... | |
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絵で読むあらすじ日本の名著―1話5分で名作が読める!藤井組 ¥ 1,260 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
絵で読むあらすじ日本の名著... | |
| 先ほど読み終えました! ゆるいイラストと、読みやすくておもしろい文章が、やみつき! 今までの他のあらすじ本とは全く違う。 文章自体におもしろみを感じるし、絵が笑える。 それなのに、しっかりと感動したり、考えさせられたりする。確かに名著。 あらすじを知っておきたいから読むという本ではなく、 おもしろいから読む本。 本当におもしろい!! 世界版も出てるので、これから注文します! | ||
太宰治 新潮日本文学アルバム〈19〉¥ 1,260 通常24時間以内に発送 ★★★★ |
太宰治 新潮日本文学アル... | |
| なにげなく東京・三鷹駅近くの陸橋に散歩に出かけた。後で東京都三鷹市のホームページを見たら、その陸橋に太宰治がマント姿で映っている写真がある、という。太宰治が東京の三鷹に住んでいたのは知っていた。が、文学にはあまり明るくはないし興味もそれほどない。ただ、にわかにその写真が見たくなった。やっと本書にたどり着いて見ることができた。これは太宰治の完全写真集といってもよい。結構面白いのは、太宰治が昭和8年に利用していた水道橋−荻窪間の定期券。どことなく懐かしい日付のスタンプの字体は、つい20年前までのものと大きく変わないのだ。 文豪が近くに住んでいたと想像すると案外愉快だ。三鷹駅前を今でも太宰が歩いていそうな気がする。 | ||
私説昭和文学村上もとか ¥ 1,260¥ 395¥ 1,924 ★★★★★ |
私説昭和文学 | |
| 長いことビックコミック系の雑誌に長編を発表し続けてきた作家だが、 『岳人列伝』を始め、その短編にもきらりと光るものがある。 この作品は、当時上製版で出たためか手に入りづらく見たことがなかったが、 装丁のすらしさに惹かれて手に取った。 期待にもれず、純文学していてすばらしかった。 | ||
津軽・斜陽の家―太宰治を生んだ「地主貴族」の光芒鎌田慧 ¥ 1,785 通常24時間以内に発送 |
津軽・斜陽の家―太宰治を生... | |
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太宰治井伏鱒二 ¥ 2,752¥ 2,500¥ 8,400 |
太宰治 | |
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倚松庵の夢 (中公文庫)谷崎松子 ¥ 580 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
倚松庵の夢 (中公文庫) | |
| 根津松子さんが、芥川龍之介ファンという関係で谷崎潤一郎氏と出会って親しくなり昭和10年に彼と結婚、昭和40年に谷崎氏が亡くなるまでの事、それからの事が詳しく書かれており、関心を惹かれました。 谷崎氏は、亡くなる前に大作を考えていたようで、原稿にその跡が窺えて興味深いです。 私が名作「細雪」のモデルとなった家〔倚松庵〕へ行ったのは、一昨年の8月でした。質素な外見からは想像できなかった奥行きを感じさせる造りと、神戸市東灘区という穏やかな場所にあるその空間の居心地の良さは、2年後の今も忘れられません。 この本は、谷崎潤一郎氏の夫人・松子さんの書いたものです。 本書のほとんどは、潤一郎氏の死後に書かれたものですが、内容は、潤一郎氏への想いで一杯です。 彼との出会い、彼と京都で過ごし、神戸で過ごし、熱海で過ごし、花見をし。。。彼の死に至るまで。。。と、様々な思い出のエピソードを紹介しつつ、彼の日常の性格・人柄や癖まで語られており、また、彼への愛情が、この上ない質で、いっぱい書かれています。 谷崎潤一郎氏は「芸術家としての姿勢」を、非常に大切に守る人であるため、他の男性と比べると、一筋縄に「... | ||
小説 太宰治 (岩波現代文庫)檀一雄 ¥ 945¥ 900¥ 8,400 ★★★★ |
小説 太宰治 (岩波現代文... | |
| この本で太宰は包茎だったとばらされています。かわいそうな太宰・・・。 熱心な太宰ファン以外の人が読んでもあまり楽しめないかもしれないです。 ちょっとだけ太宰の実人生に興味があるというひとには、長部日出雄の「辻音楽師の唄」をお薦めします。中指の先からひりひり痛んでくるような太宰の生き様が、同時代にともに「酒をあおり、命をあおった」檀一雄の筆で伝わってくる。 小説というより「思い出」に近いような印象を受けたが、解説の沢木耕太郎の文章を読んでやはりこれは「小説」なのだ、と納得。 檀一雄は終生、太宰をうらやんでいたんだろうな。 | ||
楽の音に魅せられた魂―高村光太郎・宮沢賢治など安川定男 ¥ 1,680 通常3〜5週間以内に発送 |
楽の音に魅せられた魂―高村... | |
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太宰治論―キリスト教と愛と義と福永収佑 ¥ 1,365 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
太宰治論―キリスト教と愛と... | |
| 福永氏はこの著書の中で、太宰治という筆名から、生まれ落ちた瞬間から背負ってしまった堕罪(「太宰」と同音)を、キリスト教によって救おうとした(「治」めようとした)、という含意を読み取っている。また、「人間失格」から福永氏は、太宰によるキリスト論や、キリストの教えに対する、ひいては神に対する批評・批判をも読み取っており興味深く読んだ。太宰は(より正確には「人間失格」の主人公である葉蔵は)キリストを俳優として認識していた、と解釈していたのがその一例である。 さらに、福永氏は「人間失格」のラスト、バーのマダムの言葉を、葉蔵を肯定する発言ととらえている。私もまた、そうとらえたい。が、まず私は安藤宏氏の言うように、葉蔵は最後の最後まで、世間から誤解されていた、と読みたい。本当は、「人間失格」者なのに、神さまみたいにいい子、などと思われていたからである。このことと次のこととは無関係ではなさそうである。イエスは、自分がキリスト(救世主)であるのに、世の中の人はそれを誰も理解しなかった。誤解のうちに死んでいったのである。誤解のうちに物語の世界から消えていく、死んでいく、という点で両者は類似している... | ||
美のなごり―立原正秋の骨董立原潮 ¥ 2,940 通常24時間以内に発送 |
美のなごり―立原正秋の骨董 | |
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懐しき人々―兄潤一郎とその周辺谷崎終平 ¥ 1,427¥ 500 |
懐しき人々―兄潤一郎とその... | |
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文豪ナビ 谷崎潤一郎 (新潮文庫)¥ 420 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
文豪ナビ 谷崎潤一郎 (新... | |
| 作品や作者との出会いというのはほんとに不思議なものです。そこには読み手と書き手の相性だけではなく、読者にとってのタイミングというものが決定的に重要になります。私にとっての谷崎もそのような存在です。そうじゃなければこの年で谷崎を手に取ることはなかったでしょう。この作品は、そのような偶然の僥倖に恵まれない人々にとっては天からの恵みのような存在なのかもしれません。現代の若者向けの安直な入門書と思って手にしたのですが、思った以上にうまくまとめられています。私は、だいぶ谷崎の作品を読んだ後にこの作品を手に取りましたが、十分楽しめました。谷崎の伝記や生い立ちが簡潔にまとめられていて参考になります。また有名な作品のさわりの部分とまとめが現代的なパースクティヴから紹介されていて、現代の読者にとっていい取っ掛かりを与えてくれるのではないでしょうか。谷崎の作品の中での関西弁の解読と論評などがあればもっと参考になったと思われます。 谷崎は大学の時に、あの有名な代表作、「痴人の愛」を読んでとりこになった記憶があります。あのお話は、大正版SMとでも言えるでしょう。主人公(今でいうそこそこのエリートサラリーマン... | ||